子育てをするうえで、ニュースを見ていると嫌でも見てしまうのが、『子どもが親から虐待を受けた』というニュースです。
親をやっているとこれほど嫌なニュースはなく、子どものことを考えると本当に胸が痛みます。そして『親は何をやっているのか!』『あり得ない!』という声も上がってきます。
このことについては賛否両論あるかと思いますが、今回はなぜ親が子どもを虐待するかについておおまかに解説していこうと思います。
虐待の定義はたくさんあります。
身体的虐待・心理的虐待・ネグレクトなどなど・・・
解説前に、私は仕事で10年以上虐待を受けてきた子を何十人も見てきました。そして親御さんとも接してきました。その経験をもとに書いていきたいと思います。
なぜ虐待が起こるのか?
ますはなぜ親が虐待してしまうのかということを3つのパターンに分けて解説していきます。まだまだ多いかと思いますがここを中心にお知らせしていきます。
①学習不足
子育ては学校の授業で教えてもらったことがありますか?
たぶん、小・中・高ではこのような科目はありません。保育士や幼稚園教諭を目指す方とかはここで初めて『子どもとは?』ということを学ぶと思います。
虐待を防ぐためには、学校での子育ての授業を入れるべきだと思います。それは小中高の必修科目にして、実際に子どもと触れ合うことができる実習なんかも入れると良いと思います。
ここである程度学んでおくことによって、『子どもの月齢によってこんなことはできるけどここはできないんだ・親になるとこんなことをしなきゃいけないんだ』ということを事前に知ってもらう必要があるからです。
初めて親になる方はそのことをほとんどの方が知りません。自分の経験則(子どものころの思い出)をもとに自分なりのアレンジ(雑誌やネット・自分の親や友達はどうしているのかを聞いたり見たり)しながら子育てをしていくわけです。(ここは②につながるので覚えておいてください)
国語や算数なんかも社会に出て絶対に必要だと思いますが、子育てという教科も早い段階で私はやらなければならない時期に来ていると思います。
②その親も虐待を受けてきたケース
先ほど①の学習のところで触れましたが、『子どもの月齢によってこんなことはできるけどここはできないんだ・親になるとこんなことをしなきゃいけないんだ』ということを知らない人は、自分の過去の経験則(自分が子どものころの思い出)を元にして子育てをすると書きました。
それでは親自身が過去に虐待を受けた経過があり、子育てのやり方を知らなかった場合はどうでしょう。
自分の経験則に元図いて子どもを虐待します。それは本人が虐待だと思っておらずやっているケースがとても多くあります。
例えば、ニュースで
『容疑屋の男は言うことを子どもが言うことを聞かないので殴った、とのことです』
ということは、殴った容疑者の男は、そのような育てられ方をした可能性があり、子どもについての学びがないために殴ってしまった・・・ということになります。(原因はまだまだあるかもしれませんが・・・)
虐待を行ってしまう親自身が幼いころ虐待もしくは力で抑制を受けてきたということです。(すべての方がそうではありませんが、結構多いです)
家庭環境というものは子どもにとってあまり影響を受けないという研究結果もあるようですが、『育ち』の部分で言うと多いに影響を受けます。
③親自身が何らかの障害・または病気のケース
こんな書き方をすると誤解を生じてしまうかもしれませんが、鬱などの精神疾患で、病気が進行していき虐待に陥ってしまうケースや、親自身に何らかの障がいを持っており、衝動的に虐待を行ってしまうケースなどもあります。
鬱になっても何らかの精神疾患になっても子どもを虐待しない!と思っている方!
鬱や精神疾患はそんなに甘くないです。時には人を傷つけてしまうケースもあります。傷つけたくない相手を傷つけてしまうこともあります。
理解はしていただけると思いますが、鬱や精神疾患の方がみなさん虐待するとは言っていません。自分ではどうしようもない中でそのようなことが起きる可能性があるということを書いています。
虐待を防ぐためには何が必要か?
ここまで読んで、自分も過去に親の言うことを聞かなかった時に叩かれたり怒鳴られたりしたな。と思った方もいらっしゃると思います。
親(ここでは私たちの親世代)は子どものために一生懸命子育てしたと思います。言うことを聞かなければ私は何度もげんこつされたり叩かれました。
虐待を防ぐためには、虐待のメカニズムを知ったうえで、自分の子育てを再度見直して改めて勉強することです。
子どもを正しく導くのは親です。
私が子どものことに携わらず、そのまま親をやっていたら、子どもが言うことを聞かなかった時に鉄拳制裁していたことでしょう。そして鉄拳制裁された子どもは大人になって子どもができたときに、その子どもが言うことを聞かなければ鉄拳制裁で片づけるでしょう。というような感じで先祖代々鉄拳制裁な感じに陥っていくのです。
どこかでその負の連鎖は終わらせなければならないです。だからこそ子どものことは学んでほしいのです。
特に活発な男の子は特に言うことを聞きません。(子どものころの私のように・・・)
今は子どもに言うことを聞かせるというよりは、その方向に導くという形でのアプローチが必要でそのことについては私のブログで少し紹介していますので、そちらを参考にしてみてください。




あとは子育てがわからなくなったり、つらくなった時には誰かに相談しましょう。
周りに友達がいない・親も頼れないという時には、市町村にある保健センターの保健師に連絡しても良いです。児童相談所に電話しても良いです。(児童相談所は虐待から子どもを守るためにもありますが、親の悩みを聞く機関でもあります。)児童相談所なんかは敷居が高そうなイメージがありますが、そんなことはありません。気軽に相談していいと思います。
またはTwitterで子育て中のパパさん・ママさんに相談したり、時には愚痴を言ってもいいと思います。
人はみんな支えあって生きています。支えてもらうことが多くてもいいと思います。とにかくつらくなった時は一人で抱え込まずに相談しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
虐待に陥ってしまうメカニズムはまだまだありますが、取り急ぎこのことは抑えてほしいと思い書きました。
私はニュースで虐待報道があるたびに、子どもは何も悪くないのに本当に無念だと思いながらも、虐待をしてしまった親はどのような育てられ方をしたのか?親も隠れた被害者だったんではないだろうか?と思ってしまいます。
そしてこのことが発信されることにより、数人でもこのブログが目に留まって読まれることで、これがきっかけになり、自分の子育てを見直し、世の中で虐待を受けている子どもが1人でも救われることを本当に期待しています。
コメント